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2004.09.15

日本語の話

「Born in the USA」という80年代の大ヒットナンバーは
アメリカ礼賛に受け止められがちだけれども
“僕らはアメリカなんてに生まれちまったんだ”というちょっと暗い内容なのである。
ベトナム戦争を軸にして書かれている歌詞は
そう意識して読むと、“強いアメリカの肯定”はまた違うようにも読みとれる。
ブルース・スプリングスティーンは米国民として
ヒステリックではなくナイーヴなところにいるのだろう。

ブッシュ大統領の演説について、米在住の日本人作家が書いたものを
読んだことがあるのだが、その中で筆者は
「英語はその話されるニュアンスによって
時には意訳されなければ伝わらないことがある」という
意味のことを書いておられた。
“I”という英単語は“私”と訳されるのが普通だが
その話し方によっては“俺”“おいら”“我輩”などと訳されたほうが
その演説内容のニュアンスを正確に伝えることになる、と。
この考え方に基づいて、
そのテキストは話していたブッシュの態度、ジャスチャーなどから
ブッシュの言葉をべらんめえ調で書かれていた。
その結果、ブッシュの強引さ、粗暴さ、いい加減さなどが際立つテキストで実に興味深く
正直に言って、日本のマスメディアで流されるニュースのブッシュとは
かなり違った印象を受けました。

では日本ではどうなのか?と考えた。

日本の政治家はいつもあいまいな言葉を使いますが
それもかなりぼやかした使い方を、わざとします。
僕は英語のニュアンスを読み取る力はありませんが
日本語のそれなら読み砕くことができると思っています。
日本語が英語に対して持っているアドバンテージは
短い語句でかなり狭いニュアンスを的確に表すことが出来る点だと思うのですが
それを日本の政治家たちは逆の効果に使っているように思います。
どうとでも読み取れるように、そして因果を含めて。
たとえば、小泉サンが話す言葉はいまや
大衆に届かないジョークや美辞麗句などが飾られるばかりで、しらけてしまいます。
自分の意思を表す勇気もないと感じるのです。
それは粋ではない、と思うのです。
ましてや英語的に身振り手振りでニュアンスを表そうとする努力も見られないし。

俺たちは日本なんていう国に生まれちまったんだなあ。

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